紫外線とお肌の関係

肌に悪影響を及ぼす原因は内的要因、外的要因様々ですが、肌の老化の約80%は光老化と言われています。紫外線による肌へのダメージは皮膚表面にとどまらず真皮にまで到達します。

紫外線に当たるとしみ、そばかすだけでなくハリや弾力も失ってしまいます。

また肌の水分が急激に失われることで肌が乾き、カサついたりくすみ、小じわやたるみの原因など肌悩み全般の原因となります。

肌だけでなく身体全体の免疫力を低下させると言われています。

紫外線を浴びると皮膚のなかで活性酸素が発生し、細胞にダメージを与えて活動を衰えさせたりコラーゲン線維、エラスチン線維などを分解する酵素の産生を促進させます。

その結果、肌が乾燥したりしわやたるみを引き起こしやすくします。

紫外線の種類

太陽は波長の異なるガンマ線、X線、紫外線、可視光線、赤外線を放出しています。

その中でも紫外線は紫外線A波、紫外線B波、紫外線C波の3つに分かれています。

紫外線A波は長波長紫外線、紫外線B波は中波長紫外線、紫外線C波は短波長紫外線です。

紫外線の波長が短いほどエネルギーが強く、皮膚への影響が大きくなります。紫外線に当たり生成されたメラニンは皮膚のターンオーバーとともに排出されていきますが、排出しきれずに残ることがあり、これがシミとなります。

繰り返し紫外線を浴びるとメラノサイトの数自体が増え、肌が黒くなったり皮膚ガンになることもあります。波長の長い紫外線A(UV-A)は地上の紫外線の90%を占め、皮膚に当たると真皮中層まで届きます。

長い時間浴びることによって皮膚が黒くなったり肌の弾力を保つエラスチンやコラーゲン線維を変性させ、しわやたるみの原因になります。

一方短い波長の紫外線B(UV-B)は空気中の水分で吸収されますが、散乱性が高くあらゆる方向から皮膚に影響を及ぼします。つまり、日陰にいても反射で皮膚に当たってしまいます。

主に皮膚の表面にダメージを与え、直接的に細胞の遺伝子を傷つけてしまいます。紫外線にあたって皮膚が赤くなったり、肌を黒くするなどのいわゆる日焼けを引き起こします。

それだけでなく皮膚のごわつき、角質層の水分が減少して肌荒れを引き起こす原因にもなります。

紫外線の強さや量は地域や天気、季節、天候などの環境によって様々です。7,8月は紫外線が多く、冬は紫外線量が少ないイメージがありますが紫外線Aの量は1年の中で変動が少なく、年間を通して対策をしなければなりません。

紫外線の対策

紫外線による光老化を防ぐには日常生活の紫外線対策が必要です。

UVケア商品を積極的に使用し、特に日焼け止めクリームは一年中、くもりの日も外出しない日も使用することが大切です。

日焼け止めクリームの選び方は商品に記載されているSPF、PAの指数を参考にして選びましょう。

何もしない状態では日本人の場合、肌が白い人で20分、肌が黒めの人で30分、普通肌の人だと25分で日焼けを起こすと言われています。

SPFとは紫外線Bの防止効果を示す指数です。例えば普通肌の人がSPF24のUVケア商品を使用した場合、25分×24=600分、つまり10時間程度紫外線Bによる日焼けを防ぐことができます。

PAは紫外線Aの防止効果を示すものです。PAは数値ではなく+の数で表されます。

+の数が多いほど防止効果は高いです。

紫外線の少ない季節、時間帯の外出時はSPF20、PA++のUVケア商品でも十分ですがこまめな塗り直しが必要です。

また、外出せず室内で過ごす時も紫外線は防ぎきれないのでUVケアをするように心がけましょう。

紫外線が大きな原因となるしみ対策としては、普段からのスキンケアも重要となります。

美白化粧品のほとんどは肌が黒くなろうとする原因のメラニンを生成するチロシナーゼを阻害する成分が多く配合されています。

このように紫外線による光老化を防ぐためには普段のスキンケアやUVケアがとても重要です。

化粧品などの外側からの予防に加え、内服やサプリなども同時に併用するとさらに効果的です。

日焼け止めサプリには紫外線を浴びた時に発生する活性酸素を取り除く作用や炎症を抑える作用があり、日焼けによるシミだけでなく乾燥やシワたるみなどの肌のダメージを防止します。

上記に加えて、シナール、ユベラ、トランサミンなどの内服も有効です。

この3つはシミ内服として有名なお薬です。

シナールは複合ビタミン剤でシミの原因となるメラニンの生成を抑え、色素沈着の改善や予防に効果的なだけでなく皮膚、骨、血管などの繊維成分であるコラーゲンの生成を促進します。

ユベラはビタミンE配合の内服でビタミンEは抗酸化作用を持っています。皮膚の酸化を抑え新陳代謝を促進し色素沈着の防止、しわたるみの予防に効果的です。

トランサミン(トラネキサム酸)はしみや肝斑の改善に大きな効果があります。

トラネキサム酸はアミノ酸の一種でメラニンの生成抑制、抗炎症作用、抗アレルギー作用があります。

これらの内服、サプリと普段のUVケアを同時に行っていただくことで、内側からも外側からも紫外線による肌の光老化を防ぐことができます。

当院の取り扱いのある日焼け止め